トップをねらえ2!

トップをねらえ2! (4) [DVD]

トップをねらえ2! (4) [DVD]

とにかく物凄い。2005年度最大の衝撃にして問題作。1〜3話はなんか単なるイロモノアニメでこのままマイペースに行くのかなと思ってたが、4話目で化けた。化けたというか4話目が凄すぎた。「完全にオタク受けをねらう」という前作のコンセプトを完璧に昇華したのみならず、スーパーロボットものの常識を根底からぶっ壊した。それぐらい後半クライマックスは度肝を抜かれた。今までの話は全てこのための前振りに過ぎなかったのか。
繰り返しになるが、前作が努力と根性、学園モノ、お姉さま、とにかく濃いキャラ、荒唐無稽かつ無駄にド迫力な設定演出だったのに比べ、今作は現実とは完全に隔絶した宇宙SFで出てくるキャラは「お菓子系」ばかりで確かにお姉さまとは言ってるが、暑苦しいのはまったくなし、おまけに主人公は人間じゃなくてロボ(?)。宇宙戦闘ばっかりで同じ場面ばかりで世界観に面白みがない…など、完成度は高い方だと思うし面白いけど、ストーリー的には一体何がやりたいんじゃこれは? という感じだった。
世界観や数々の重要キーワード、主人公ノノの出自などまったくさっぱり説明を省いた潔さというかその手法はそれはそれでありだと思っていたが(最近の作品は世界観やその世界特有の法則説明がウザ過ぎると思う。まあこれは主に文章の話だが)、一体このままこの話どーなるんじゃ、と思ってたが…、まさかこんなふうに動かすとは…完全にやられた…。
だって、宇宙パイロットに憧れて田舎から出てきた女の子が実は人間じゃなかったのはまだいいとして、バスターマシンに憧れて、自分にもバスターマシンがあれば…! と思い、新たなバスターマシンを探しに行ったと思ったら………実は自分がバスターマシンでしたなんてありか!?
まあ確かに人間じゃなくてロボ(?)だった以上、予想でたはずでもあるけど、話の持って生き方に完全に騙された…。でも普通思いつかんだろ。似た話他にある? 俺は知らないよ。
とにかくノノがバスターマシン7号と名のった場面は自分的アニメ史上屈指の熱さだった。前作のノリコがバスターマシンで初めて出撃する場面よりさらに熱かった。伝統(?)に則って腕組みしながらあのBGMとともに下からせり上がってくる演出にはもう…魂が震えた(笑)。さらにwithバスターマシン軍団って。しかもアンテナ(今はアホ毛というらしい)で操作。敵だと思ってたのが実はバスターマシン軍団で、掘り出した遺跡が真の宇宙怪獣。これは一体どういうことなのか? いやがうえにも物語りは大きく動くな。次が待ち遠しい。
ストーリー以外では、エンディングの「星屑涙」が凄い気に入ってるので、早くシングルか、サントラを出して欲しい。せっかくだから坂本真綾も何か歌って欲しい。しかし、坂本真綾が「バスタービィィムッ!!」なんて叫ぶのを聴けることになるとは、なにやらわからんが感慨深いな。
スーパーロボット大戦的にもこれはイデオンを超えたか…。サイズは人間サイズだし。出たら面白いと思うけど、出したら完全に反則ユニットだな。