図書室

  • ある下らない論証

図書室。「館」ではない「室」。学校における図書室の存在的性質が問題となる。
思うに、学校の生活というものは、原則として学業や課外活動、友人をはじめ、生徒や教師との関わり合いで成り立っているし、それを目的とするものである。
そして、図書室というものはそれらにとって従たる存在となることはあっても、主とした目的や場所となり得ない。
確かに、図書室に足繁く通う生徒は少なからず存在する。
しかし、それは読書か資料調べか自習が目的である。読書なら本の世界に埋没してしまうし、資料調べは当該調査の従たるものに過ぎず、自習は勉強の場を提供しているに過ぎない。
したがって、図書室は、学校生活において、あくまで副次的な存在に過ぎないと解するべきである。
そうなると、図書室というものに縛り付けられてしまった生徒がどうなるか、上記結論を踏まえて言うならば、その生徒は、どこにもいけない、何も始められない。始まらない。
それが――僕だ。

  • 呼びかけ

こんな所にいたって何も始まらないよ。
ここに何かを求めても無駄だよ。
何か探すべきものをここで見つけようとするのはやめなよ。
図書室の雰囲気によってもすぐに飽きるのがオチさ。
ここにしがみつくのはやめなよ。
ここは休憩所なんだ、中継点に過ぎないのさ。だからリラックスできるんだよ。
君がいるべきところはここじゃない。
ここは誰かがずっといるべきところじゃない。
ここは目的でも手段でもない場所なんだ。
ここに何かを求める限り、君は何も手に入れられないよ。
早くここから出て行くんだ、早ければ早いほどいいぜ。
君が憧れてる人たちは、ここを必要としないだろ。
ここにいる限り、君はあの人たちに絶対に追いつくことはできないよ。